思考が暴走し、行動になったもの。 それを人は「犯罪」と呼ぶ。
それを人は「犯罪」と呼ぶ。
犯罪とは、突然生まれるものではない。
それはまず、心の中で生まれる。
小さな怒り、
小さな嫉妬、
小さな欲望。
それらは本来、
誰の中にもある普通の感情である。
しかしそれが、
止めるものもなく、
省みることもなく、
加速し続けたとき——
思考は暴走する。
そして思考は、
やがて形を求める。
言葉になり、
態度になり、
ついには行動になる。
その行動が社会の境界を越えたとき、
それを人は犯罪と呼ぶ。
つまり犯罪とは、
突然の出来事ではない。
止められなかった思考の最終形なのである。
だからこそ本当の問題は、
行動ではなく、
もっと手前にある。
怒りをどう扱うか。
欲望をどう見つめるか。
衝動をどう通過させるか。
そこにこそ、
人間という存在の
静かな闘いがある。
犯罪とは、
社会の問題である前に、
思考のブレーキが壊れたときに起こる
人間の構造的な現象なのである。



