霧雨連作詩:光と色に濡れる街
Ⅰ. 灰色の幕
空は鉛色に沈み
淡い水色の霧雨が舞う
舗道の石に映る光は銀色
足音に水滴が踊り
街全体がしっとりと濡れる
Ⅱ. 水も滴る影
髪に絡む水は黒絹のよう
肩に落ちる透明な雫は光を反射し
歩くたび、影が揺れ
赤い唇に微かな光
その香りと光が空気に溶ける
Ⅲ. 雲の滞在
雨ではない
雲が地上に降りて滞在する
灰色と水色の光の間に漂い
街を抱き、世界を柔らかく濡らす
心まで染み込み、静かに震える
Ⅳ. 心の霧
霧雨は肌だけでなく
胸の奥、心の隙間にまで届く
透明な湿り気が記憶を濡らし
微かに赤や青の残像を残す
Ⅴ. 静かな濃密
街全体が色を帯びて揺れる
雲は長く滞在し
光の粒子と水滴の反射が
官能的で静かな濃密を作る
存在そのものがここに居ることを告げる
作品名:霧雨連作詩:光と色に濡れる街 作家名:タカーシャン・ソレイユ



