あいうえお
ことばを
どこまでも伸ばしてみる
怒りを
あーーー
哀しみを
えーーー
歓びを
おーーー
誇りも
祈りも
恋も
ぐーっと引きのばせば
最後に残るのは
あ
い
う
え
お
骨のような子音は
途中でほどけ
息だけが
光のように
ひらく
難しい理屈も
立派な思想も
伸ばしてしまえば
ただの
「あー」だ
人はきっと
複雑になる前は
母音だった
生まれたての空に
最初に置いた音
あ
世界は
五つでできている
だから
泣いてもいい
だから
笑ってもいい
伸ばせば
みんな
あいうえお
そこに
やさしさが
ある
作品名:あいうえお 作家名:タカーシャン・ソレイユ



