外見的アイドル抽出学
最近、メンズアイドルをたくさん見ていて、ふと笑ってしまった。
「シャレコウベは、だいたい一緒じゃないか?」
もちろん冗談だ。
けれど、あながち外れてもいない。
人間の骨格は共通の設計図を持っている。
眼窩、頬骨、顎、鼻梁。
基本構造はほぼ同じ。
つまり彼らは「同じ船体」から造られている。
それでも、ステージに立つとまったく違う顔になる。
たとえば
平野紫耀の顔は、直線的で圧がある。
目黒蓮は、静かな縦のラインが美しい。
Jungkookは、丸みと少年性が同居する。
骨は同じでも、
“線の出方”が違う。
だが本当の違いは、そこではない。
光だ。
ライトを浴びたとき、
目がどれだけ光を拾うか。
影がどれだけ物語をつくるか。
口角の上がり方に、どれだけ人生が乗っているか。
外見的アイドル抽出学とは、
結局「顔」ではなく「滲み」を見る学問だ。
完璧すぎる顔は、なぜか推されにくい。
少しの未完成、少しの危うさ、
成長の余白があるとき、
人はそこに未来を重ねる。
昭和は、個性を削って揃えた。
令和は、個性を磨いて並べる。
似ているようでいて、
実は全員が微妙に違う。
そして最後に残るのは、覚悟だ。
本気で人生を賭けている顔は、
骨格を超える。
シャレコウベは一緒かもしれない。
でも魂の置き方は、まるで違う。
そう思うと、
同じに見える群像の中に、
無数の物語が立ち上がってくる。
あなたが見ているのは、
骨か。
それとも、光か。
笑いながら、
少しだけ本気で、
私は今日もアイドルを観察している。
作品名:外見的アイドル抽出学 作家名:タカーシャン・ソレイユ



