病院ラジオという公共
病院ラジオの貢献度は、数字では測れない。
そこにあるのは支持率でも成果指標でもなく、声である。
治療の合間に流れる何気ない言葉や音楽が、患者の孤独を和らげ、今日を生き抜く力になる。
病院ラジオは、誰かを説得しない。
動員もしない。
ただ「あなたは一人ではない」と伝え続ける。
それだけで、十分に公共だ。
一方、政治はどうだろうか。
本来、社会の不安や孤独に最も敏感であるべき存在が、言葉を失ってはいないか。
声は大きいが、届いていない。
説明は多いが、寄り添いがない。
病院ラジオが示しているのは、公共性の原点である。
人を管理することではなく、支えること。
正しさを押し付けることではなく、聞くこと。
政治は、まず病院ラジオを見習うべきだ。
マイクを握る前に、耳を澄ませよ、と。
作品名:病院ラジオという公共 作家名:タカーシャン



