小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
タカーシャン
タカーシャン
novelistID. 70952
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

孤立社会立国という提案

INDEX|1ページ/1ページ|

 
孤立社会立国という提案

高齢化が進み、人手は足りず、皆が疲弊している。
それでも負担は減らない。変わらない。
むしろ、声を上げない人にだけ静かに積み増されていく。

地域を見渡せば、認知症の高齢者は増え、
その高齢者が今度は子育てを支援し、
さらに生活のために働き、
地域活動の担い手にもなっている。

支えられる側と、支える側を、
同じ人が同時に引き受けている。

称賛されるべき美談のように語られるが、
現場では確かに悲鳴が上がっている。
ただ、その声は音にならない。
責任感と我慢によって、押し殺されているからだ。

老老介護、共働き子育て、核家族。
これらが重なった現代は、
もはや「家族で支え合う」ことを前提に設計された社会が
限界に達した時代だ。

それでも社会は言う。
支え合え、助け合え、絆を大切に、と。

だがその言葉の下で、
強い人、優しい人、黙って耐える人ほど壊れていく。

ここで一つ、
誤解を恐れずに言葉を置いてみたい。

一人で暮らすのが一番いい社会。
孤立社会立国。

これは孤独を賛美する言葉ではない。
むしろ逆だ。

「誰かと一緒でなければ生きられない」
「家族がいる前提で回る社会」
その前提が、今や人を追い詰めている。

一人でも生きられる。
一人でも壊れない。
その設計があって、初めて人は
つながるかどうかを選べる。

ただし、現実も見なければならない。

一人暮らしは、確かに楽だ。
説明もいらない。気も遣わない。
だが放っておけば、
それは確実に「孤独地獄」に変わる。

誰にも必要とされなかった一日が積み重なる時、
人は静かに自分を失っていく。

だから本当の問いはこうだ。

一人を前提にしながら、
孤独を放置しない社会は可能か。

必要なのは、過剰な絆でも、同居でもない。

・小さくても役割があること
・声を出せる場所があること
・定期的に名前を呼ばれること

これだけで、人は孤独地獄に落ちにくくなる。

孤立社会立国とは、
孤立を放置する国家ではない。

一人で暮らしても、
孤独が自動的に回収される社会設計。

つながりを義務にしない。
家族を前提にしない。
その代わり、誰も消えない。

今の社会は、
「つながっている前提」で人を壊している。

だからこそ、
あえて逆から考える必要がある。

一人を守れる社会だけが、
つながりを選ばせることができる。

これは冷たい思想ではない。
限界まで来た時代が求める、
最も現実的で、最も人間的な提案だ。