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タカーシャン
タカーシャン
novelistID. 70952
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老後に人格は完成しない ― 正体が露出するだけだ ―

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還暦で、個性は開花する。
だがそれは
美しく咲くことを
保証しない。

六十年かけて
何を育て
何を放置してきたか、
その結果が
ただ現れるだけだ。



傘寿になると、削れたものは戻らない。
知力も
体力も
社会的な鎧も
順番に剥がされる。

残るのは
習慣化した思考
染みついた態度
無意識の選択。

つまり
生き癖だ。



老いとは、衰えることではない。
老いとは
隠蔽機能の喪失である。

若さは誤魔化せる。
忙しさは逃げ場になる。
立場は仮面になる。

老いには
それがない。



八十歳の人間は、完成形ではない。
ただ
完成してしまった結果である。

人格は熟成もするが
同時に
腐敗もする。

どちらも
時間は平等に進める。



何者だったのか。
それは
他人の評価では決まらない。

・不都合な真実から目を逸らしたか
・弱さを他人のせいにしたか
・それでもなお、自分を引き受けたか

その累積が
顔つきとなり
言葉の重さとなり
沈黙の質となる。



老後に人格は完成しない。
老後に、
正体が露出するだけだ。

だから
人生は
若いうちに問われている。

「このまま
年を取って
耐えられる自分か」と。