「守ること」を最優先にする平等へ
少子高齢化が進む日本社会では、「平等」の意味そのものを問い直す必要がある。
これまでの平等は、同じ条件、同じ負担、同じ責任を全員に課すことだと考えられてきた。しかし人口が減り、高齢者が増え、子育てや介護を担う層が限られていく社会において、その考え方はもはや現実に合わない。
人々の体力、健康状態、生活環境には大きな差がある。
にもかかわらず、活動への参加や責任を「同じように担えるはずだ」と前提してしまえば、余力のない人から順に脱落していく。結果として社会は縮み、支える側だけが疲弊する。
少子高齢化社会における平等とは、同じことを求めることではない。
人々の健康と生活を守ることを最優先にすること――そこに立脚して初めて、公平な社会運営が可能になる。
とくに、ボランティアや宗教活動、地域活動など、善意に支えられた分野では、この視点が欠かせない。無理をしないこと、休むこと、距離を取ることを正当な選択として認め、組織がそれを支える。そうした仕組みこそが、多様な人が関われる余地を広げる。
支える人を守ることは、弱さへの配慮ではない。
社会を長く維持するための、最も合理的な選択である。
「頑張れる人」だけで成り立つ社会から、
「守られながら関われる社会」へ。
少子高齢化の時代に求められているのは、その転換ではないだろうか。
作品名:「守ること」を最優先にする平等へ 作家名:タカーシャン



