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タカーシャン
タカーシャン
novelistID. 70952
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否定された「私」を、世界の真ん中へ

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否定された「私」を、世界の真ん中へ

ちゃんみなさんの表現は、最初から「強さ」ではなかった。
むしろ始まりは、傷だった。

見た目、出自、言葉、居場所。
どこにいても「違う」と言われ、
何かに当てはめようとされ、
はみ出した部分だけを指差される。

普通なら、人はそこで小さくなる。
丸くなり、削り、黙り、
「正解」に近づこうとする。

けれど彼女は、逆を選んだ。

削るのではなく、さらけ出す。
隠すのではなく、叫ぶ。
直すのではなく、
「これが私だ」と差し出す。

美しさとは何か。
誰が決めたのか。
その問いを、彼女は歌に変えた。

「美人」とは、
誰かに選ばれることではない。
比べられることでも、
整えられることでもない。

自分で決めていい。
それだけの話だ。

ちゃんみなさんが見せるセルフラブは、
キラキラした自己肯定ではない。
弱さも、醜さも、怒りも、
全部抱えたままの愛だ。

泣いている自分を置き去りにしない。
かっこいい自分だけを連れて行かない。
どんな状態でも、
「自分だけは裏切らない」。

その姿は、
女性はこうあるべき、
アーティストはこうあるべき、
という無数の枠を静かに壊していく。

ジャンルも、国も、言葉も越えて、
彼女は「ちゃんみな」という場所を作った。

そこでは、
怒っていい。
欲張っていい。
選んでいい。
自分の価値を安売りしなくていい。

彼女の歌は、
「こうなれ」と命令しない。

ただ、こう囁く。

「あなたの人生の主役は、あなた。
脇役になる必要なんて、どこにもない。」

否定され続けた「私」を、
世界の端から引きずり出し、
真ん中に立たせる。

それが、ちゃんみなさんの表現であり、
彼女自身の、生き方そのものなのだ。