そこで上映されていたのは179分にもおよぶ1962年のアメリカ映画(モノクロ)だった。冒頭の海岸に転がった軍用ヘルメット。彼等はノルマンディー海岸より一斉に上陸し、内陸へと侵攻をしていく。教会の屋根に引っ掛かったパラシュート部隊の兵士、スコットランド部隊のバグパイプによる勇敢で無敵の行進。作品は驚くべきエネルギーとパワーに満ちていた。映画館を後にして、次の上映(三重苦の少年がピンボールの魔術師になるという映画)まで路地を徘徊し、よくわからないままにハギスを食べさせる店に入った。店内の壁にはGlasgowの市章があった。わたしはハギスを食べながら大好きな(※Tommy / コロンビア ピクチャーズ製作・配給。)に想いを馳せる。目の前にある鮮やかなbird、tree、bell、fish...バグパイプによる勇敢で無敵の〜イメージの断片と連鎖による表象、「自己・記憶」ただひたすらその行為に溺れ、全ての映像を脳に刷り込みたいという欲求に支配された。その行為が原因なのか、ひどく混沌とした夢を見続けていた。それは夢が意図的に記憶の破片を拾い集め、繋ぎ合わせているような気がした。自ら作り上げた奇妙な儀式なのだ。