遠い場所にいる子どもから
それは統計ではなく、今この瞬間も続く現実だ。
紛争は止まらない。
大きな流れが平和へ向かっても、
支流では憎しみが逆流し、
最も弱い場所に濁流が集中する。
だから、変わるべきは「末端」からだ。
仕組みは上からではなく、
最も苦しむ人々に光が届く設計へ。
思想は強者の論理ではなく、
声を失った人の感覚から立ち上がるべきだ。
最も苦しむ人々が、最も守られ、最も幸せになる世界。
それは理想ではない。
文明が成熟するための最低条件だ。
国々の指導者に求められるのは、
力の誇示ではなく、心の転換。
支配ではなく、共感。
短期的な正解ではなく、
未来に恥じない選択である。
平和とは、戦争がない状態ではない。
苦しみが放置されない状態だ。
世界は、
一番遠くにいる人から、変えなければならない。
作品名:遠い場所にいる子どもから 作家名:タカーシャン



