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テイルズで面白かった作品を紹介

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https://tales.note.com/hakushon25/w6omg9m8fednv
見所を論理的に説明しても伝わるような気がしない。こういうのは理屈では表現しにくい。

しいていうならホラーとコメディという相反して共存できないものが、ラブロマンスを包むことで調和を果たしている。
つまり餃子である。挽き肉とネギはそれぞれ相反するし、合わせて生で食っても死ぬほどツライだけなのに、そこに火力という人類最初の発明と、同じく革命的な包み生地本命が加わることで、恐らく人類文明として本格的な価値が生まれて、それによる大義名分によって完成されるような作品である。

https://tales.note.com/hakushon25/wykrwkwh66ty7


これは女性が思いの外、甘やかされて育てられた弊害を指摘する物語
日本は武士道精神の国であり、元々女性を大切にする国であった。それが近代になって欧米から入ってきてレディーファースト文化によって、女性が二重に甘やかされるようになってしまった。
つまり過保護にされている女性像。

勿論、全ての女性が過保護に育てられた訳ではないだろう。警察が受け付けた虐待相談件数は年間20万件を越えるし、世の中の格差問題を考慮すると過保護さとは無関係な環境に育った人間は一定数いるはずだからだ。

けれど大局的な視点でみれば女性の平均寿命は長く、更に日本の場合、世界一の寿命国となる訳で、日本の女性が社会の文化や制度に優位に恩恵を受けてないはずない(少なくとも世界の平均から見れば)

だが日本男性の未婚者の平均寿命は67である。殆ど年金を受けとれずに、ただ社会に支払う側となるだろう男性が統計的に全体の3割もいる。

なのに日本はジェンダーランキングが下層にあるという名目等から、男女差別がひたすらに強いというレッテルを欧州から張られている。

男性による女性の殺人率やレイプ犯罪率はジェンダーランキング上位の方が遥かに深刻であるという実態があるにも関わらずである。

裕福に過保護に育つような人々は本質的にアホであるから、当然のようにメディアの片寄った情報も鵜呑みにするということだが、そういった社会的な問題が鋭くこの小説で表現されている。

読者は皆、最終的に同じ結論をするだろう。救急車を安易に呼ぶ女性について、まさに過保護社会の象徴のようだと。

この物語のどこにも『やまとなでしこ』な要素はない。

武士道精神をわきまえた真の女性であれば、世の中にある差別問題については、その背景をしっかり理解した上で、問題の背景に過保護問題が内在していると気付くはずだ。

この小説はコメディでありながら非常にアカデミック要素が強い。読者の読解力次第で、単なるコメディ物語になるか、学術的教材になるかで二極化するだろう。後者になれる読者が少ないとしたら、まさに過保護文化が日本に内在している証拠であり、象徴のようなものである。

武士道精神とレディファーストが男性側に悪い意味でのしかかっている現実がある。それはほぼ暗黙なる社会の空気として無意識なる圧力であり、その圧力を自覚できなけれは、母親になるだろう貴方の息子は3割の確率で年金貰わずに死ぬということだ。
その意味を理解した上でこの小説を読むとコメディ要素が反転し、ホラーな物語へと変換される。

このような不可逆的かつ革新的な小説を私は生まれて初めて読みました。作者さんの才能に脱帽です。

https://tales.note.com/hakushon25/w3iz8sgo62ljb

老害エンタメの最高峰
笑いの源流を辿るなら志村けんの『ひいちゃんネタ』だろうか。あれは視覚的な笑いを演出するのに成功しているが、つっこみ役が単なるサラリーマンな設定が多い為に中身が薄い。物語の深さ広がりが狭くなりがちにある。

しかし、この小説はそのような課題を完ぺきに克服している。まさに老害エンタメの最高峰といえる冠を与えてもいいくらいのクオリティに仕上がっている。
その上更に、読者に多くの想定外を投げかけるだろう。。

たとえば私が受けた感覚でいうと

『老害の本質的問題とは何ぞや?』

である。
この小説は世の中に邪魔な老害をテーマにしながらも、その老害を利用して人々は幸せを得ている。現実世界では、そのような事は稀であり、殆ど起こらないのではなかろうが。

小説だからこそ、夢物語だからこそ実現可能であるとしても、この小説自体も世の中に老害が存在していなかったら生まれる事もなかったのだから、老害というマイナスが役に立った(プラスになった)という事である。


本屋でこの小説が売られてても恐らくは売れないだろう。それは立ち読みで終わってしまう短編小説の宿命のようなものであるからだ。

しかし逆にいえば客としてはカネを払う必要がないのだからメリットしかない。

この小説が社会の老害問題を世間に認知させる役割を担うのであれば、立ち読みで終わるとしても十分に価値があると思われる。

例えばこの小説と行政がタイアップするのなら、福祉の情報等を小説の隙間に挟んでおくシステムが作れるはず。そうなれば福祉サービスを国民が知らなまま人生終わるような問題は起こらないだろう。であれば2010年代初頭にあったような年間自殺者3万人なんていう地獄みたいな統計値も防げたはずである。

これからの時代は立ち読みで終われるコンテンツこそが世の中にとって重要な位置付けになるのではなかろうか。

これから先、高齢化社会として人々は老害に時間を奪われるのだから、遊んでる時間はあまりない。直ぐに感動が貰える短編のような、しかも無料で読めるようなものが書店に陳列された方が絶対良いはずだ。

この小説は、そんなあれこれを考えさせてくれるアカデミックな作品であるが、その内容は肩の力を抜いても読めるように工夫がされている。作者さんはお笑い芸人らしいが、だからこそ、全く関係のない分野(小説)から伝えられるものがあるのかもしれない。

面白いので老若男女問わず、どんな世代も一読をオススメします。