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タカーシャン
タカーシャン
novelistID. 70952
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命に別状はない、という言葉の痛み

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命に別状はない、という言葉の痛み

熊被害、ニュースが淡々と告げる。
「命に別状はないということです」
──まるで、それで安心していいかのように。

けれど、顔を傷つけられた人は、もう同じ顔で笑えない。
世界の見え方も、人のまなざしも、少し違って見えるだろう。

生きていることと、生きていけることは、ちがう。
命に別状はなくても、心に別状が生じる。
暮らしに別状が、未来に別状が。

それでも人は、生きようとする。
「命に別状はない」と言われたその命を、
もう一度、自分の形で生き直そうとする。

言葉は、時に人を救い、時に切り捨てる。
だからこそ、ニュースの一文にも、
人の痛みに寄り添う余白を、残してほしい。