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タカーシャン
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novelistID. 70952
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令和版 詩集『今今しい日々』

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令和版 詩集『今今しい日々』



はじめに(序文)

令和という時代は、情報が瞬時に行き交い、便利さと孤独が同居する世界です。
私たちは過去でも未来でもなく、「今」を生きています。
この詩集は、その「今」を感じ、抱え、歩む心の記録です。
一篇一篇が、令和という時代の呼吸と温度を映しています。



1章 今今しい日々

解説
日々の忙しさ、情報の渦、人間関係――
それでも「今」を感じる瞬間こそ、生きる証。
令和の生活の中で揺れる私たちを描いた章。



今は いつも 新しい
けれど どこか 痛いほど 生々しい

ニュースよりも早く
心が更新されていく
つながって 比べて 疲れて
それでも 誰かの投稿に 救われる

笑ってるのに 寂しい
便利なのに 落ち着かない
そんな令和の街角で
今日も「今」を 抱きしめようとしている

未来はまだ 届かない
過去はもう 返らない
残るのは この瞬間だけ

呼吸をひとつ
心をひとつ
整えてみる
――それが、
生きてるということの
いちばん 今今しい姿なのかもしれない。



2章 今今しい恋

解説
令和の恋は、リアルとデジタルが入り混じる。
既読の光、画面越しの笑顔――
触れられないけれど確かに存在する「今」の恋。



あなたの声を 最後に聞いたのは
イヤホン越しの 夜の信号待ち

画面の中で 笑っていても
どこか 触れられないまま

既読の光は やさしくも冷たい
まるで 時代そのものの温度

会いたいと言えば 重くなり
黙っていれば 遠くなる
恋は いまや 駆け引きのアプリケーション

でも――
それでも 好きなのだ
この瞬間を 一緒に生きている感覚が
確かにここに ある

電波の波を越えて
あなたの心が 一秒だけでも揺れたなら
それだけで 充分だと思える

令和の恋は 触れられないけど
痛いほど 今今しい。



3章 今今しい孤独

解説
つながることは簡単になったが、
自分とつながることは難しい。
孤独は悪ではなく、透明な花のような存在。



スマホの画面は いつも光っている
誰かの声が 流れ
誰かの幸せが 映っている

だけど――
自分の居場所だけが どこにもない気がする

既読の数よりも
本当の沈黙のほうが
心を温めることがある

通知を切った瞬間
静けさが 胸の奥に降りてくる
それは 寂しさではなく
「自分に戻る」ための時間

人とつながることは 簡単になった
けれど 自分とつながることは 難しくなった

だから今
孤独は 悪ではなく
ひとりの中にしか咲かない
透明な花なのだと思う

令和の孤独は 悲しくて、
そして 今今しい。



4章 今今しい希望

解説
未来の確約はないけれど、
この不安定な時代の中で小さく光る希望を信じる。
「今」を生きる勇気そのものが希望となる。



ニュースは今日も ざわついている
未来の不安が タイムラインを埋め尽くす

でも――
小さな声が 心の奥でささやく
「それでも 生きてみよう」と

希望とは
空に掲げる旗ではなく
手のひらで守る火種のようなもの

風が吹けば揺れ
雨が降れば消えそうになる
それでも 誰かの笑顔で また灯りだす

今という 不確かな時代にこそ
希望は 一番リアルになる
誰もが迷いながら
それでも一歩を踏み出している

きっと希望とは
未来にあるものではなく
この“今”を信じようとする心のこと

そう――
それが、
いちばん今今しい希望。



5章 今今しい私

解説
揺れながらも立っている自分。
完璧ではないけれど、確かに生きている。
令和の時代の中で、自分自身と向き合う章。



朝の光に 目を覚ますたび
昨日の私と 少しだけ違う

不安も、迷いも、後悔も
ぜんぶ抱えたまま
それでも呼吸を続ける

人と比べて 沈みそうになる日もある
便利さに惑わされ 見失いそうになる日もある

でも――
この胸の奥の火は
他の誰でもない、私のもの

誰かに認められるためでもなく
過去を消すためでもなく
ただ、今ここに立っていること
それだけが、確かな証

令和の世界で
私という存在は
完璧ではないけれど
間違いなく、今今しい

今日も歩く
揺れながら
燃えながら
それが、私の「今」なのだ



あとがき

令和という時代は、便利さと孤独、情報と不確かさに満ちています。
だからこそ、「今」を感じ、抱きしめることが尊いのです。
この詩集『今今しい日々』が、あなたの「今」を少しでも温めることを願っています。