「離脱という名の、進化」
あらゆるものから、人は離れつつある。
学校、会社、恋愛、地域、性別、時代。
それは、崩壊ではなく、変態だ。
「つながる」ことが善とされた20世紀。
だが、あまりに多くをつなぎすぎた結果、
人は窒息しかけている。
離脱とは、息継ぎだ。
一度、海面に顔を出し、
自分が何者だったかを思い出す行為だ。
組織を離れることも、
恋を終えることも、
家族を距離で守ることも、
みな一種の「再構築」だ。
いま人間は、地球というシステムの中で、
自分の位置を問い直している。
それは地球からの離脱ではなく、
地球と対話するための一歩なのだろう。
離脱は孤立ではない。
孤立は、まだつながりを求める証だ。
本当に怖いのは、何も感じなくなること——
離脱のその先に、
新しい「つながりの曙光」が待っている。
作品名:「離脱という名の、進化」 作家名:タカーシャン