明日でも、百年後のために
人生百年と言われる時代に
人は 長く生きることを
目標のように掲げる
だが 長く生きることよりも
どう生きるかのほうが
ずっとむずかしい
病に倒れることもある
怪我をすることもある
思いがけぬ別れもある
それでも なお
生き方を問い直すたびに
人は 少しずつ
やさしく 深くなっていく
八十歳でも
六十歳でも
一年後でも
明日でもいい
もしも この一日が
百年後の誰かのためになるなら
その瞬間 人生は完成している
木を一本植える
ありがとうを一つ伝える
誰かの心を 少し明るくする
それだけで
生きることは
未来をつくることになる
百年後の風が
この言葉をそっと撫でたなら
二百年後の空の下で
誰かが笑ってくれたなら
その日 その瞬間
すでに悔いのない人生は
そこにある
作品名:明日でも、百年後のために 作家名:タカーシャン



