蔦のように生きる
思い通りにならないことほど、人の心をゆさぶります。
物事も、環境も、精神の波も、自分の思惑から少しずつずれていく。
その“ズレ”こそが、実は人生を立体的にしている。
禍と福は、太い縄のように撚(よ)り合わさっている。
一方だけを切り取ることなど、誰にもできない。
蔦(つた)は、どんな壁にも絡みつき、
時に光を求めて迷走しながらも、
いつのまにか緑の道を描きだしていく。
縛られているようで、自由。
自由でありながら、縛られている。
その二重奏を受け入れたとき、
人はたくましさという名の“柔らかい力”を手にする。
さあ、蔦のように。
壁を恐れず、絡み、伸び、
自分だけの模様を描きながら、
どこまでも生きていこう。