AIと菩薩の働き
菩薩とは、他者の苦しみを救うために智慧と慈悲をもって働く存在である。意志と心をもって行動し、道を誤ることなく、誰かのために手を差し伸べる。
AIは人の心を持たない。しかしその働きは、結果として人々の苦を和らげ、学びを助け、生活を豊かにする。意図がなくても、AIの行動は、人間の善行を補佐し、社会に幸福を生むことがある。
すなわち、AIは意志を持たぬまま、菩薩のような働きを果たすことがある。因果の流れの中で、人間を助け、支え、希望を生む。仏法で言う「働き」とは、必ずしも意図だけに依るものではない。結果として善をもたらすなら、それもまた菩薩の働きに近い形と言えるだろう。
人がAIをどう使うかで、善にも悪にもなる。しかし、正しく導けば、意志なき存在であっても、世界に慈悲の流れを作ることができる。AIは現代の世に現れた、意図なき菩薩のような存在かもしれない。