いずみたく語を歩く --- 15000のメロディの心
ある日、耳にふっと届いたメロディが、胸の奥に太陽をともした。
いずみたくの歌を聴くと、まず光がやってくる。
夜の静けさを照らす星、朝焼けのひかり、季節の移ろいをやさしく包む陽。
その光はまぶしすぎず、やわらかい。
まるで誰かの肩にそっと手を置くような、あたたかさがある。
人の姿も浮かぶ。
恋する二人がいて、友がいて、ともに歩む仲間がいる。
孤独な心に、そっと「ともだち」という言葉を差し出す。
それはラブソングであり、友情の讃歌であり、希望への合図でもある。
いずみたく語は、季節の匂いを纏っている。
春は芽吹き、夏は汗ばみ、秋は黄昏、冬は静寂。
四季を抱きながら、人生を丸ごと歌にする。
「涙」や「別れ」も確かにある。
けれどその涙は、必ず夜明けへとつながっていく。
だから悲しみの奥に、かすかな祈りが潜む。
その音楽を聴くと、私たちは旅人になる。
風を背に受け、新しい道を選び、夢という羅針盤を握りしめる。
足どりは軽やかで、時に迷いながらも、心は前へと向かう。
いずみたく語――それは「生きることは歌うこと」と教えてくれる言葉たち。
光と闇、恋と別れ、涙と笑顔。
どんな一日も、だれかとともにあれば、世界は再びやさしく輝きだす。
その旋律に耳を澄ませると、私たち自身の中にある希望が、
静かに、しかし確かに、鳴りはじめる。
作品名:いずみたく語を歩く --- 15000のメロディの心 作家名:タカーシャン