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タカーシャン
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novelistID. 70952
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スマホを耳に挟む人

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スマホを耳に挟む人

街を歩いていると、たまに見かける。
スマホを耳と肩の間に挟み込み、首を少し傾けながら、せっせと動き回る人だ。

「そんなに忙しいのか」と思えば、片手はしっかり空いている。
空いてるなら、その手でスマホを持てばいいのに――と思うが、そこには不思議な人間の心理が隠れているのかもしれない。

両手を使いたいのか?
いや、片手はポケットで遊んでいたりする。
慌てているのか?
いや、意外と堂々としていたりする。

つまりこれは、“効率”でも“合理性”でもなく、
「なんとなくそうするのが自分にとって都合がいい」だけなのだろう。

おそらく本人も気づいていないクセ。
だけど、外から見れば、あれはちょっとしたコントのワンシーンに見える。
肩で押さえたスマホがズリ落ちそうになり、首をさらにひねって、ますます奇妙なポーズになる。

そこに現れるのは――
人間の忙しさよりも、むしろ“人間の可笑しさ”なのだ。