新世界
その7
神戸の家は私の自宅より広くて洒落た室内だ。
娘は管理の立場になっているので自分が決めた配分で仕事ができるがとても忙しそうだ。
そもそも膝下が膨れて一向に治らないのが気になって市立病院で検査したのだがどの医師も適格な診断をしてくれなかったので、こちらも診てもらおうと娘が静脈瘤専門の病院をネットで探してくれた。
三宮と明石の静脈瘤専門の二つの病院を受診したが、家から近いのと先生がこちらのほうが好ましいということで明石の病院で今後の診察をうけることになった。
症状は左足の血管の一本の血流が弱っていて下がった血液が元に戻らないからむくむのだということがわかった。
具体的に毎日なすべきことを指示され、運動三つと着圧靴下の着用を勧められた。
弱った血管の流れを止める手術をすることにしたが、急ぐこともないので来春再診して日時を決めることにして今回は帰ることにした。
一応すべての方針は決まったが、娘の仕事の都合ですぐには自宅に帰れず滞在が一週間延期となった。
家から外に出るとまだ暑いので近くのスーパーやドラッグストアへ行くだけであとは冷房のきいた室内で過ごす日々だった。