止まらない流れ
川は止まらず流れ、海は満ち引きし、風は木々の間を駆け抜ける。
星々も銀河も、光の波も、決して留まることはない。
人間もまた、この流れの一部である。
私たちの呼吸、心臓の鼓動、血液の循環は、体内で絶えずシンクロしている。
思考や感情も同じだ。喜びや悲しみ、怒りや愛情は波のように押し寄せ、次々と形を変えていく。
その流れを止めることはできない。止める必要もない。
時間もまた、止まらない流れだ。
一秒、一分、一日、一生。
どんなに抗おうとしても、過ぎ去った瞬間は戻らない。
私たちはこの流れの上に立ち、流れに身を委ねながら生きる。
さらに広げれば、社会や群れの営みも流れの一部である。
人々の動き、仕事や会話、街の雑踏、経済の循環——
これらもまた止まることなく連鎖し、時に秩序を生み、時に混沌を作り出す。
個々の意思は小さくとも、全体としての流れは途切れない。
この「止まらない流れ」の中に、私たちの人生の意味が宿る。
抗うのではなく、流れと共鳴することで、人生はより深く、豊かに響く。
一瞬一瞬が、流れの中で生まれる「唯一無二の瞬間」であり、
私たち自身もまた、止まらない流れの中で踊る芸術家なのだ。
つまり、止まらない流れとは、宇宙の法則であり、時間の秩序であり、生命の循環であり、社会の営みであり、私たちの内面のリズムでもある。
それに逆らうことなく、共鳴しながら生きることこそ、最も自然で、美しい生き方だと言えるだろう。