ねばならないに縛られて
あらゆることが
やりたくない
行きたくない
会いたくない
我慢の先にこれがある
何を我慢しているのか
わからない
何を無理しているのか
わからない
何に縛られているのかわからない
心が
ぬかるみに沈むように
動きたくても 重くて 動けない
ただ 呼吸をしているだけで
一日が終わっていく
ねばならない
ちゃんとしなきゃ
期待に応えなきゃ
大人なんだから
親だから
社員だから
誰かの目を借りて
自分を見張っている
何を我慢しているのか
ほんとうは もうわかってる
でも 認めたくない
だって 認めたら 崩れてしまいそうで
何を無理しているのか
ほんとうは 知っている
でも 止まったら 置いていかれそうで
縛られているのは
自分自身がつくった鎖かもしれない
その鎖に 安心している自分もいる
でも
そろそろ 問い直してみたい
「それ、ほんとうに しなければならないこと?」
「誰が決めたの?」
小さくつぶやく
やらなくてもいいかも
行かなくてもいいかも
会わなくてもいいかも
…私は、私を 自由にしていい
作品名:ねばならないに縛られて 作家名:タカーシャ