小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
タカーシャ
タカーシャ
novelistID. 70952
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

心の一日詩

INDEX|1ページ/1ページ|

 
『追い詰められる』

追い詰められる──
そんな出来事は、実は「出来事」そのものではない。
何が起きたか、ではなく、
その出来事をどう受け止めたか。

「どうしようもない」
「逃げ場がない」
「もう限界だ」
──その感情こそが、
人を締めつけ、苦しめる。

本当に苦しいのは、
できないことではなく、
できない自分を責め続ける心。
誰かの期待に応えられないことではなく、
応えられないことで、自分の価値がなくなる気がすること。

ならばもう、思考の海から上がろう。
理由も整理も置いておいて、
とにかく今日は、寝てしまえ。

眠るという行為は、
人生に対する「一時停止」ではなく、
心のための「再起動」かもしれない。

明日は、今日よりほんの少し、
光のほうを向ける力が戻っているかもしれないから。



『体当たり』

眠っても、
朝になれば、よみがえる。
昨日の出来事。
心の中のざらつきも、後悔も、
夢の奥から引きずり出されてくる。

「何も変わっていない」と思う。
でも、それでも──
目を開けて、
立ち上がることができた。

それは、立派な体当たり。
逃げ出したくなる気持ちを引き連れて、
今日に向かって、ぶつかっている。

かっこよくなくてもいい。
計画なんてなくてもいい。
ただ、自分の足で、
自分の朝を踏みしめる。

それだけで、もう
十分に、命が動いている証なんだ



『なんとかなる』

昼になると
少しずつ 見えてくる

焦っていた朝には
見えなかったことが
時間の中で 浮かび上がってくる

あ、こっちかもしれない
やってみようか
そんなふうに
体も 心も 前を向きはじめる

完全じゃなくていい
不安はあって当然
でも
「なんとかなる」って
つぶやいたその声が
自分の背中をそっと押してくれる

風が通る
道ができる
今日の昼は
少しだけ 軽くなる



『決まった』

夕方──
静かに、でも確かに、決まった。

ぐるぐる回っていた思考も
一歩ずつ動かしてきた今日の自分も
全部、今につながっていたとわかる

無理せず、
でも逃げずに
自分なりの形で向き合った

その結果が、
「よし、これでいこう」
そんな小さな、けれど本物の決意。

心にスッと風が吹く
緊張がほどけ、少し笑える
今日の自分に、ありがとうと言える

夜──
安心の眠りが待っている
そして、ほんの少し
明日が楽しみになる


作品名:心の一日詩 作家名:タカーシャ