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タカーシャ
タカーシャ
novelistID. 70952
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命は宿る

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命は宿る

―― ただの存在が、「いのち」になる瞬間

何かを大切にしたいと強く思ったとき、そこに命が宿る。
ただの言葉が、涙を誘う詩になったとき。
ただの物体が、誰かの思い出になったとき。
それはもう「物」ではない。「命」だ。

 

命は、与えられるものではなく、込められるもの

「命が宿る」という言葉には、不思議な響きがある。
それは単に心臓が動いている状態ではない。
命とは、誰かの願いが込められたときに生まれる力のように感じる。

たとえば、古びたぬいぐるみ。
長年、子どもの寝顔を見守り続けてきた。
耳はちぎれ、毛もすり減っている。
けれど、そこには確かに「命」がある。
それを捨てることは、簡単なことではない。
なぜならそれは、単なる布と綿ではなく、思い出と愛情の集合体だから。

 

命は、つくられるものでもある

人の手によって生まれた作品にも、命は宿る。
職人が無心で彫った木像、画家が渾身の力で描いた絵、
それらには「作者の魂」が込められている。
見る人は知らず知らずのうちに、それを感じ取っている。

「これはただの作品ではない」
そう感じる瞬間、人はその中に“命”を見る。

 

命が宿るのは、生きているものに限らない

不思議な話だが、石にも、木にも、言葉にも命は宿る。
それは、見ている人の心の深さや、記憶の濃さによって変わる。

ある人にとっては、ただの石。
ある人にとっては、亡き父がくれたお守りの石。
同じものでも、「命の有無」が違うのだ。

 

だからこそ、人との関わりの中にこそ命は生まれる

命とは、孤立した存在ではなく、つながるもの。
誰かが思い、祈り、託し、引き継ぐとき、そこに命が宿る。

言葉にも命が宿る。
「ありがとう」の一言に、時として人生が救われることがある。
それは、その言葉に、あなたの想いという命が込められていたからだ。

 

命を込めて、生きるということ

命を宿すとは、精一杯生きること。
命を吹き込むとは、誰かのことを真剣に思うこと。
命は、見えないけれど確かに感じられる。
それは、愛情であり、想いであり、つながりである。

私たちは命を「持って」生きているのではなく、
日々「宿し」「託し」「感じて」生きているのだ。
作品名:命は宿る 作家名:タカーシャ