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タカーシャ
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novelistID. 70952
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祖母のまなざしで、人は咲く

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祖母のまなざしで、人は咲く

人の魅力を最大限に引き出すには、どうすればいいのか。
その問いの答えを、私はある姿に重ねて思い描く。

それは、「初孫を見つめる祖母のまなざし」だ。

あの眼差しには、評価もジャッジもない。
あるのはただ、「そこにいてくれるだけでうれしい」という思い。
できても、できなくてもいい。
その子が生きていて、今日もここにいることが、何よりの幸せなのだ。

祖母のまなざしは、人の可能性をあたたかく信じている。
焦らない。比べない。
「この子は大丈夫。ゆっくりでいい」
そうやって、未来を疑わずに見守る力がある。
それが、子どもにとってどれほどの安心と自信になるだろうか。

人は、自分でも気づかない魅力を、誰かに見つけてもらったときに花開く。
その魅力に、先に気づいて、言葉にして、伝えてくれる人。
その存在が、どれほど人の背中を押すだろう。

失敗しても、泣いても、怒っても、何ひとつ否定しない。
「そうか、そう思ったんだね」と寄り添い、
「大丈夫。あなたはあなたでいい」と抱きしめてくれる存在。
それが、祖母のような人のまなざしだ。

人を伸ばすには、力はいらない。
押すよりも、支えること。
教えるよりも、信じること。
叱るよりも、待つこと。

人の心は、不思議なもので、見守られていると感じたとき、
その人の前では、自分を信じて一歩を踏み出せるようになる。

だから私は思う。
祖母のように、誰かを見つめていたい。
急かさず、比較せず、信じて、見守る人でいたい。

人は愛されて育つのではない。
信じられて育つのだ。

そう信じて、今日も私は、誰かの花が咲くのを静かに待っている。