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タカーシャ
タカーシャ
novelistID. 70952
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ことばの灯台 シリーズ

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「なんとかなるという灯り」

もう無理かもしれない。
手も足も出ない。
どうしたらいいか分からない。

そんな時、
どこからか、
ふわりと届く言葉がある。

「なんとかなるさ」
「なるようにしかならないよ」

それは、不思議なことば。
現実を変える魔法じゃない。
でも、心をゆるめる魔法ではある。

ピリピリと張っていた心の糸が
ふっとゆるむ。
呼吸が戻る。



「失言の消しゴム」

失言とはなんだろう。
思っていないことを言ってしまったのか。
それとも、思っていたことが、
ただ隠せずに出ただけなのか。

心の奥にあったものが、
ふと口からこぼれる。
それが「その人そのもの」だと、
受けとられてしまう。

そして——
その言葉は、聞いた人の心に刺さる。
まるで、抜けない小さな針のように。

言ってしまった本人は忘れていても、
聞いた人の心には残る。
ときに、それは命にまで響く。

言葉に「戻るボタン」はない。
失言の「消しゴム」は、
すぐには見つからない。

けれど、
もしも消せる方法があるとすれば、
それは——
長年にわたる誠実な行動。

謝罪だけでは届かない。
言い訳では通じない。

ただ、静かに、
まっすぐに、
信頼を積み重ねていく。

その時間だけが、
やがて小さな針を
少しずつ溶かしてくれるかもしれない。

言葉は、灯りにもなれば、
刃にもなる。

だからこそ、
「ことばの灯台」は問いかける。

あなたが灯すのは、
光か、それとも影か——と。



やさしさで誰かが支えてくれている。
自分もいつか、支える側になれるかもしれない。

そう思えたら、
もう少しだけ歩いてみようと思える。

“なんとかなる”という言葉は、
希望のかたちをした、小さな灯台。

どんな嵐の夜でも、
その灯りが、海のどこかで
こちらを照らしてくれている。


「やさしさという光」

やさしさは、音を立てない。
静かにそこにいて、
求められる前に、そっと手を差し出す。

代わりにやってくれた人。
見返りを求めなかった人。
何も言わずに待ってくれた人。

あとから気づく。
あのときの光は、「やさしさ」だったと。

声にならなかった叫びに
気づいてくれた人。

自分でも気づいていなかった不安を
そっと包んでくれた人。

やさしさは、見返りを求めない。
けれど、確かに「灯り」になる。

進む道がわからなくなったとき、
あの日のやさしさが
遠くからこちらを照らしてくれる。

やさしさという光は、
道を教えるのではなく、
「大丈夫」と伝えてくれる光。

だから、私は今、
誰かのためにそっと灯してみたい。
ことばではなく、
姿で示す光を。