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タカーシャ
タカーシャ
novelistID. 70952
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答えのないことで悩むということ

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答えのないことで悩むということ

「それに答えはあるのか?」
そんな問いを、自分に投げかけたことがあるだろうか。
人は、答えが見えないことに、もっとも深いストレスを感じる生き物なのかもしれない。

たとえば、誰かの気持ち。
「あの人は、私をどう思っているのだろう」
たったそれだけの疑問に、何年も心を縛られてしまうことがある。聞けばいい、とは言えない。聞いたところで、本当の答えは永遠にわからない気もする。人の心は、目に見えず、移ろい、言葉にすらできないこともあるのだから。

生きる意味についても、同じだ。
「自分は、なぜ生きているのか」
その問いは、人生の節目ごとに姿を変えて現れる。答えが見つかったと思っても、翌日には違う問いにすり替わっている。きっとこれは、「問いと共に生きていく」ことそのものが、人間なのだろう。

将来への不安もそう。
「この道で良いのか」「選んだ道に意味はあるのか」
未来は不確定で、選べる道が増えた分だけ、迷いも増えてしまった。誰にも“正解”は教えられないし、たとえあったとしても、それが自分にとっての正解かどうかはわからない。

他人と比べてしまう自分、過去の親との関係、愛の形、死の意味、正しさとは何か――
私たちは、毎日毎日、「答えのない問い」と静かに格闘している。

でも、だからこそ。
誰かとその問いを共有することには、意味があるのだと思う。
一緒に悩むこと。
答えを急がず、「そうだよね」「わたしもそう感じる」と、ただうなずき合うこと。
それが、心のなかのストレスをほどく、小さな出口になることがある。

人生の中には、たしかに「正解がない問い」がある。
でも、その問いのそばに居てくれる誰かがいれば、私たちは答えのないままでも、生きていける。

問いを抱えたまま、光のある方へ。
それが人の、しなやかな強さなのだと、信じたい。