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タカーシャ
タカーシャ
novelistID. 70952
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『青春・心の天気図 雷涙注意報発令中』朗読劇本

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『青春・心の天気図 雷涙注意報発令中』朗読劇本



■ 登場人物
•ナレーター
•雷涙(らいるい)ちゃん(涙もろく情熱的)
•香水(こうすい)ちゃん(記憶と香りをまとった女の子)
•台(たい)くん(まっすぐでぶっきらぼう)
•風(ふう)ちゃん(気まぐれで自由)



【幕開け】



(静かに、少し感情を込めて)
本日の「心の天気図」をお知らせします。
青春地方には、午前11時ごろから雷涙注意報が発令されました。

原因は、ちょっとした言葉のすれ違い。
午後には、香水警報。
そして夜には、台くんと風ちゃんが急接近とのことです。



【雷涙、感情あふれる】



(感情を抑えながらも、あふれて)
なんで、そんな言い方しかできないの…?
別に、責めたいわけじゃない。
でも、でも、私の気持ち、
ちゃんと届いてるって思ってたから…

(ぽつ、ぽつ…)
涙って、予報なしに降るんだよ。
……まるで夕立みたいに。



【香水の記憶】



(静かに、切なく)
風がふいた瞬間、思い出すの。
あの人の匂い。
好きだった…いや、好きなのかも、いまも。

香水は、記憶をしまっておくタイムカプセル。
すれ違っただけで、
心がざわついて、ふいに溢れてしまう。



【台くんの真っ直ぐさ】



(少しぶっきらぼう、でもまっすぐ)
言葉にするのは苦手だ。
でも、おれ…ちゃんと見てた。

お前が笑ってるときも、泣いてるときも。
だから逃げないでって言った。
……でも、お前は、風みたいにどっか行っちまうんだ。



【風ちゃんの自由】



(軽やかに、でも寂しげに)
止まったら、わたしじゃないの。
自由でいたい。誰にも縛られたくない。

でもね、本当はわたしも、
どこかに根をおろしてみたいって、
最近…思うようになった。



【心の天気図は、予報できない】



そして現在、青春地方は
台くんと風ちゃんの間に、急接近の気配。

香水の香りが過去を揺らし、
雷涙が今を突き刺す。

でも、どんな空模様も、
ぜんぶ「心」から生まれてる。

今日の心の天気は、
……予報不能(よそうふのう)。



雷が鳴っても、雨が降っても
青春は、やまない空のドラマ

心の天気図は、
自分だけの 物語