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タカーシャ
タカーシャ
novelistID. 70952
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『こころのこえの森』

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『こころのこえの森』

むかしむかし、言葉がなかなか出てこない 小さな子がおりました。
気持ちは胸いっぱいにあふれているのに、うまく伝えられなかったのです。

その子の中には、言葉にならない気持ちが 星のかけらのように光っていて
だけどそれは、誰にも見えないものでした。

ある日、風がささやきました。
「君の無言は、たくさんの感情のきらめきなんだよ。」
子どもははっとしました。もしかして、ぼくの中の声は、ちゃんと生きているのかもしれない。

そしてあるとき、そっと手を差し伸べてくれた友だちがいました。
「きみのこと、もっと知りたいな。」
その一言で、子どもの心はふわっと軽くなりました。
知られるって、こんなにも心があたたかくなるんだ。

一人でも味方がいれば、人は前に進める。
ともに歩けば、悲しみは半分、よろこびは二倍。
友情は、心が心を信じたとき、そっと芽を出します。

そしてその芽は、やがて花を咲かせ、
まわりの人の心にもあたたかさを届けていきます。

そうして広がった思いやりの輪は、
大きな大きな壁もこえて、世界をつなぐでしょう。

夜空を見上げると、星たちがうたっています。
「こころとこころが出会うとき、宇宙はやさしく響くのです。」

おしまい。