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赤い涙(改稿バージョン)

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あとがき



 こんなに早く書き直してしまいました。
 
 これは、某SF短編賞に応募するために書いた作品で、予選落ちです。

 正直「SF」を書かねばならないというプレッシャーの下、始めに設定ありきで書き始めた作品だったので、自分の中でくすぶる物をいっぱい持ったまま時間切れで投稿してしまいました。

なので、落ちて尚悔いなしです。

 それで今回、改稿というよりは普段通りに書いてみたという感じです。

 まず、私の中での一番の不完全燃焼の京介の存在。前バージョンでは樹より機械っぽかったですよね。京介=シスコンの図式は枚数制限で涙を飲んだ部分でしたが、機械より心がないのは、結果オーライかもなとも思っていました。

で、今回重きを置いたところは、机ではなく(伊勢弁で、机を運ぶことを机を吊るというのです。そういう伊勢らしい言い回しを書きたいと、某所で述べたため)母と子。書き直しのほとんどが、昂あるいは京介の家族との関係でしたね。私にはそれが一番の得意分野でしょうから。

あと、どうでもいい小ネタとしては、樹の名前。このジュジュ・樹・C(セシリア)・笹川という名は、私が30年前高校生の時に1本だけ書いたSFの主人公の名前でした。それではジュジュがテレパスで、能力者は知られると抹殺される社会から平安時代に逃げて……って話でした。

ちなみに京介は、クロード・京介・F(フレデリック)・笹川です。未来視点のときはクロード、現在視点の時は京介と書き分けましたが、解かりにくかったでしょうか。