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変貌

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人が来宅するとき その1


私はこちらからアプローチしないかぎり先方から声を掛けてくる者はほとんどいない。まあ魅力のない人間ということだろう。
そういう私の所にやってくる人は、こちらが声を掛けて何かをとりにくる人たちだ。
二年前に枯れた檸檬と鬼柚子が沢山生る頃は連絡して取りにきてもらったが、そのときお供をして来る人が必ずいた。お供も同じようにどっさり持ち帰った。

プラムの木があるのだが毎年鈴生りになる。このときも声を掛けてとりに来る友人がいた。大きく甘いので貰う者は大喜びして自分で採って持ち帰る。
その収穫時期が終れば誰も来なくなる。

金柑が熟れるころも声を掛けたら友人はお供を連れてやって来た。去年は友人より馴染みのないお供のほうがどっさり持ち帰った。

作品名:変貌 作家名:笹峰霧子