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積 緋露雪
積 緋露雪
novelistID. 70534
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審問官第二章「杳体」

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18. 雷と炎が、荒れた荒野を彼の綺羅星の如き主人を導き彼は彼の十の命令を発布す、陰鬱な暗黒の奈落の上でギラギラと輝く瞳で凝視しながら、
19. 彼の東方の雲に火の息子がをりし処、朝の彼女の黄金の胸を羽繕ふ間、
20. 呪いが書かれし雲を拒みつつ、石の方を踏み潰して塵にし、夜の隠れ家から永劫の馬を解き放ち、泣きながら

皇帝はもうをらず! そして今、獅子と狼は已めし。

「合唱」

 夜明けの真っ黒き烏の司祭は、最早、死のやうな暗黒の中で、しはがれた声で歓びの息子へ呪ひの言葉を記すまじ。または、彼の受け入れし同士、即ち彼は自由と呼ばれる、暴君は、境界を作らず屋根を建てず。または処女と呼ばれし蒼白き宗教の淫らな行為は、しかし行為せず、それを望まず!

 何故なら生きとし生けるあらゆるものは聖なり

[HS1]ここまで
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