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令和七年随想録

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瓢箪から駒 その1



これぞ瓢箪から駒、と思えることがある。
それはどういうことかというと、昔昔から知っているというか、同じ教室に居た人と、高齢になってメールをするということ。

事の起こりは、或る会に出席する予定だった10年ほど前、私は準備万端(主に良い洋服など買い揃えて)で愉しみにしていた。しかし会の前に血圧が高い状態が続き出席することができなかった。

仕方なく懇意な友人に会の状況を聴くしかなかった。友人は欠席している私のことが頭にあったらしく、向こう隣りに席が決まっている人を見つけ話しかけたのである。

「あの、笹峰霧子さん覚えておられますか?」
無口であまり自分からは話しかけない友人の思い切った行動には脱帽である。

先方から、「覚えてますよ、英語ができたひとですね」
会は進み、終わろうとしたとき、友人が挨拶をすると、向こう隣りの方は、「霧子さんによろしく」と言われた、というのだ。

私はそれを聞いてうれしかった。

作品名:令和七年随想録 作家名:笹峰霧子