デミグラス(続・おしゃべりさんのひとり言171)
デミグラス
デミグラスソースの作り方。
色々調べたら、そんなに難しくないんだけどなぁ。
うまくいきません。
ビーフシチューにタンシチュー、ハヤシライスやオムライスにも。
そしてハンバーグのソースにも使われてるでしょ。
今日はそのハンバーグについてのひとり言です。
最近、拘り始めています。
僕はハンバーガーは好きですけど、今までハンバーグそのものについては、それほどでも・・・だった。
嫌いとかじゃないんですが、美味しいハンバーグになかなか巡り合えないからだと思います。
いやいや、(ハンバーグってどのお店でも大抵は美味しいでしょ)って思われたあなた。
僕はお店じゃなく、その味を真似してでも家で食べようとして、こんなことになっています。
とあるホテルのレストランで『デミグラスハンバーグ』を食べて以来、あの味を求めてしまうようになりました。
女房の手料理は本当に美味しいと思うので、ハンバーグもそこそこ美味しいです。
でも、100点を付けてあげられない理由は、ソースまで拘っていないからです。
普通、家庭でこんなこと言うと奥さんに怒られそうですが、うちの場合そのことは本人が一番よく解っていると思います。
妻は料理教室の先生をしていましたし料理研究家でもありますので、その妻が「美味しいソースを作るのは難しい」って言っていて、いろいろ試してはくれるんですが、結局一般家庭ではそう簡単には調合出来ないって結論になっています。
どんなふうに作ってるかって言うと、ハンバーグを焼いたフライパンに残ってる脂に赤ワインやケチャップやソース(この場合、市販のウスターソースやとんかつソース等)、醬油にみりんを混ぜて、コーヒーやココアのコクを足し、小麦粉か片栗粉でとろみを付け、塩コショウで整える感じ。
野菜やフルーツピューレの代わりに東日本でよく使われてる中濃ソースを使うと風味豊かでかなりおいしく出来るけど、それでもどこかしら即席感はぬぐえない。
つまり目指してるソースって言うのが、定番の『デミグラスソース』だから、ソースだけ単品で調理して作らないと満足のいくものにならないって話です。
面倒なのでハインツのデミグラスソースの缶詰を買ってきて、それをかけてみたら「チョーまずい」
缶詰そのままではダメだったみたい。他にもいろんなメーカーのレトルトやプラスチック容器に入ったやつもあったけど、どうせダメだろうって買ってない。
結局いろいろ味を調えていく必要があるようで、妻がそんな既製品使うくらいなら「一から作る方がいい」と言う。
僕は言うだけでそんな技術持ってないから申し訳ないけど、理想は高いが何か物足りないって感じだ。
だからうちじゃ誰も満足しないもんだから、妻も家でハンバーグを拘って作ってくれなくなってしまったんです。
自家製ソースは諦めて、スーパーで出来合いのソースハンバーグを買ってくると、そのお肉は結構鶏肉の割合が多い合挽ミンチだったり、つなぎの小麦粉か何かが多めで、蒲鉾みたいに弾力のあることが多いです。安い商品だからでしょうね。
もっと高級食材を売っているスーパーなら、冷凍ハンバーグでも美味しいものがありますよね。
セレブの街、軽井沢のスーパーって言えば、あそこでしょ。そこの冷凍ハンバーグ、1個1000円するやつ、思い切って買ってみたらそこそこ美味しかったです。
あれ以来、長野県に行くたびに系列のスーパーでそれ探すんですが、売ってないんですよ。安いのしか。
やっぱり、ハイソな軽井沢まで行かないと売ってないんでしょうかね。
滋賀県の近江牛専門店で買った、鹿の子ハンバーグってのがこれまたおいしかったんです。近江牛ミンチに霜降りの脂の網を纏ったやつ。贅沢でしょ。
つまり高級食材を使えば、おいしくなるはずです。
それじゃ、いいお肉を買ってきて家で作ってみようと妻に相談。でもすぐ却下。
ハンバーグは素材も大事だけど、調理する腕も大事だと。そして何より、ソースとのマッチングに話が戻ってしまいます。
どうやればおいしく出来るか、プロのシェフのノウハウってすごいんだと思います。
妻がそこまで拘ってくれてるのはうれしいけど、食べられないなら意味がない。
じゃ、美味しいお店に食べに行こうってことで、レストランを探すことになりました。
でも探すとなると、結構ハンバーグを出すお店ってありますよね。ついつい結構遠くまで足を運んでしまいます。
おしゃれなカフェには、素敵なハンバーグメニューがありますよ。そういう店やってみたいですね。
手ごねなのかどうかわからないけど、やたら柔らかいフワッとしたやつ。
「うわ、新食感!」
「卵が多いだけやね」と妻が言います。
ミンチじゃなく、1センチくらいのカット肉丸めて出来たやつは、
「肉肉しくていいけど、ハンバーグの旨さじゃなくなって、ステーキの風味に近いな」って感想の僕。ソースもBBQソースっぽい。
ハンバーグしかメニューにない専門店だと、ハンバーグそのものに拘ってて、ボリュームは今いち。肉と玉ねぎの割合がどうとか、地元食材がどうとか言ってる。そして気になるソースが何種類もあるんだけど、一種類ずつ試していきたいよ。でもデミグラスにはあまり拘りを感じなかった。
その他のカフェは、やたらチーズを載せてしまってました。それも美味しいですけど、ハンバーグとしてのみの評価をしたいんです。
個人でやってらっしゃるような大衆食堂でも十分美味しいし不満はないけど、それは家で作ってたのとあまり変わらない感じ。
大手がやってるカフェやファミレスに関しては、味が整い過ぎていて単純。味にトゲがないって言うか、化学調味料で整ってしまってる感じ。
高級ホテルや有名レストランで出されるようなレベルに程遠いのは、仕方ないですよね。
僕の理想だけが独り歩きしてしまっていて、もう何も許容出来なくなってきてしまってるみたいです。
それでも、個人でやってらっしゃる伝統あるグリルが残ってます。僕は総合的にそこが一番美味しいと思った。それには妻も同意します。
特に創業何十年という歴史のあるグリルだと、ほぼハズレがないでしょ。
値段的にも一般的なお店とそれほど変わりません。それじゃ、入店しにくいけど、古いグリルで食べた方が断然いいって結論なんです。
なんでそんな店の方が美味しいと思うかと言うと、やはりソースの力なんですよね。
新しいカフェや大手ファミレスを寄せ付けない、圧倒的うまみとコクのソース。
それがド定番のデミグラスソース。これです。やはりハンバーグにはデミグラスが王道ではないでしょうか。
そりゃもちろん、ホワイトソースとかトマトソース、和風おろしポン酢とかも合うとは思いますけど、我が家で目指してるのは、やはりデミグラスです。作ろうとしてもマネ出来ない味わいは、デミグラスソースの味なんです。
長年営業されてるからこそ、追い足し追い足しを繰り返して、深みのあるソースが出来上がっていくんでしょう。ウナギのたれみたいに。
そんなグリルに通う度、僕らは(このソース分けてほしいなぁ~)って思います。
そこで僕のアホ知恵発動。
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作品名:デミグラス(続・おしゃべりさんのひとり言171) 作家名:亨利(ヘンリー)