ボクとキミのものがたり
追記>>
朝の陽が眩しく感じられるのは 心がまだ満たされていないから。
朝食のトーストをカリッと齧り 香りのよい紅茶、バターの匂いが鼻から抜ける。
新緑色のインク。透き通るガラスペン。何の可愛さもないレポート用紙。
ボクの隣りの場所でキミが文字を書いている。
「何を書いてるの」
わかっている。キミの返事は「にゃお」
「にゃっ!」ほらね。キミは裏切らない。
あの日の神聖な誓いを交わした日の前も後も そして今も未来も キミはきっと今のまま。
ありのままのキミはまだ見つけられないけど それがボクのキミとの人生の旅となるのだ。
「にゃっ? あーん」
えっ? 何にあーん?
クッキー、ケーキ、おせんべい、みかん、え? なになに チョコレート・・・
ボクとキミ・・・ただそれだけ
それだけあれば きっと たぶん
このものがたりは 永遠の奇妙な愛のあしあと
――だよね。
― 感 ― 無量☆
作品名:ボクとキミのものがたり 作家名:甜茶