月と夜景
月岡 涼
ぼんやりと滲む三日月が無数に散らばる光を眺めている。
「毎晩見えるあの光は いったいなんだろうね・・・」
これまで欠かすことなく見てきたであろうその光について急に気になったのか、誰に言うでもない程の小さな声で三日月は呟いた。
「知らないのかい? あれはここにいた星たちさ。 ここで光るのに疲れたやつらが下へ落ちたのさっ」と隣の星がケラケラ笑った。
「えー違うでしょ。 降った雨や雪が固まってお月さんの光を浴びて光ってるんでしょ?」と、近くの星が言い返す。
「ばかだなぁ。雨や雪は昼間にお日さんの光で消えちゃうんだよ。夜に光ったりしないさ。」と、別の星は得意気に言っている。
星たちの会話をそばで聞いていた三日月は考えた。
「そういえば、私が生まれた頃は星以外にあんな光は無かったな。 いつ生まれた光だろうか。 」
星と同じ、夜しか見れない光の正体を考えて・・考えて・・
周りの星と論じ合う・・・・。
徐々に太陽顔出して、周りの星は消えていく。
眼下で煌めいていたあの光達も徐々に徐々になくなって、三日月も薄れて静かに消えていく
目が覚めた上限の月は眼下に見える明かりをみて考える・・
「下に見えるあの光は一体何なのか・・・・」と。
また、星たちとの論議が始まりそうです。