ひかるものは だれのもの
しばらくして
にほんごもわかるようになったある日
ふたりがとうこうするとき
たんぽぽのさく みちばたに
ちいさなひかるもがふたつおちていました。
とつぜんはしりだし、それをひろったのは
エマリーちゃんでした。
エマリーちゃんはそのひとつを
さっとポケットにしまいました。
そして
もうひとつは、さとしくんにさしだしました。
さとしくんは、おとしたひとにかえしたい
といいました。
けれど、エマリーちゃんはこういいました。
わたしのくにでは
おとしものは かみさまのプレゼントなの!
エマリーちゃんのポケットのなかと
さとしくんの手のなかの
ひかるものはなんだったのでしょうね
そして
さとしくんとエマリーちゃんは
これから どうするのでしょうね
(おしまい)
作品名:ひかるものは だれのもの 作家名:桜田桂馬