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静岡のとみちゃん
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悠々日和キャンピングカーの旅:⑳信州・東北(気まま過ぎた旅)

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■旅の13日目以降の帰路の思い出


 先ずは帰路の走行ルートの概要をお伝えします。
 青森から八甲田山を抜けて太平洋岸に、海沿いに南下して岩手県へ。北上山地(きたかみさんち)を越えた内陸部を南下して宮城県へ。奥羽山脈を越えた山形県から福島県の会津地方へ。以上が東北です。
 那須山の西側の山間を抜けて栃木県の日光、そして茨木県、車窓風景が都会に変わったのは千葉県に入ってからで、大都会東京を経て神奈川県に入りました。ここまでが関東です。
 そして、R246を走り最後の越境で静岡県へ戻るも、激しい風雨と眠気で運転が続けられず、帰心は募っていましたが無理はせず、御殿場で車中泊。雨があがった翌朝は、ゆっくりと目覚め、最後のひと踏ん張りで自宅に戻りました。
 以下、主な出来事を綴りますね。

【青森県】 過去に青函連絡船に乗った回数を数えると7回、それだけでも、その頃の旅を思い出します。その時に乗船したのかもしれない「八甲田丸」、その船内は今、海上博物館「青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸」になっていて、それはまるで、船のセカンドライフですね。
 その船内の見学コースで見たのは航送される鉄道車両でした。初めて見た航送のダイナミックさを感じましたが、それは今、北海道新幹線に替わりましたね。

【青森県】 体に響く「ねぶた」のお囃子(はやし)、それに合わせて跳ねたのは、青森駅近くの「ねぶたの家 ワ・ラッセ」でのことです。館内に展示されている幾つもの大型のねぶたは勇壮で迫力があり、初めて見た私は身じろぎもせず、ただ見続けていました。
 学生の頃、5回目の青函連絡船に乗って北海道に渡る前、上野から青森行の列車で知り合いになった青森の女性に、「ねぶた祭」に行かないかと誘われたのですが、北海道に少しでも早く着きたかったことと、「ねぶた」というものを知らなかったことで、青函連絡船に乗ってしまいました。もし青森で下車していたならば、「ねぶた」を体感できたのに・・・、たいへんもったいないことをしたと思っています。

【青森県】 ゆっくりと湯に浸かり、顔を洗うと、目がひどく染みたのは、八甲田山の「酸ヶ湯(すかゆ)」。酸ヶ湯の「酸」の字は酸性を意味していると、後で気付きました。その「ヒバ千人風呂(混浴)」は鄙びた雰囲気の長い歴史のある湯治場で、私はただただ、新参者のような顔をしていたのでしょう。

【青森県・秋田県】 冷たい風が吹きすさみ、春は未だに遠いような「十和田湖」、その湖岸に立つ「乙女の像」の娘さんの逞しい体に驚きました。十和田湖の湖岸道路を走っていた時、湖面の上に張り出していた桜が美しく、冠雪した山を背景に撮った写真は、この旅のお気に入りの写真のひとつです。

【岩手県】 リアス式海岸の北端の岩手県の「小袖海岸(こそでかいがん)」は、そうです、朝ドラ「あまちゃん」のロケ地。その再放送で小袖海岸が出てくる度に、そこでウニを食べ忘れたことを残念に思う私。「じぇじぇじぇの碑」を見た時は、マジにJJJでした。

【岩手県】 「北山崎展望台」から見えたのは、これぞリアス式海岸と言っても過言ではない絶景でした。このあたりは、高さ約200mの大断崖が約8kmも続きます。そして思い出したのは、自宅にある50年以上も前の国立公園シリーズの陸中海岸国立公園の切手で、その図柄は、ここからの景色でした。
 かつて行ったことのある三重県の志摩半島の英虞湾の海岸もリアス式海岸ですが、それは優しい海岸線でした。

【宮城県】 丘の上のオランダ風車、その下には練習中のボートが1艇、ここは朝ドラ「おかえりモネ」のロケ地の登米市の「長沼」、朝ドラファンの私には必見の地でした。

【宮城県】 木地挽き(きじびき:ろくろで回してカンナで削る)した胴体に、頭部を嵌め込み、絵付けすると完成する鳴子(なるこ)の「こけし」、その実演に感心しました。鳴子は「日本三大こけし」といわれる名産地のひとつです。回顧橋(かいこばし)から覗き込み、下まで降りて見た「鳴子峡」。何故か鳴子温泉に入ることを忘れていました。

【山形県】 R13と平行に走る県道を運転していると、バンテック社の山形工場に出くわしました。「ジル」の里帰りですね。工場の横にはキャンピングカー専用のベース車「カムロード」が並んでいて、工場内で、これにシェルを載せて、ダイネットを仕上げて・・・、キャブコンになりますね。GWに入っていたため、工場は稼働しておらず、次回は、事前に見学希望を出してみよう。

【山形県】 旅が終わった後の2023年6月1日に七冠を達成、でも、旅の途中で見たのは「最年少六冠達成 藤井聡太九段」の垂れ幕でした。そこはJR天童駅の隣の「天童市将棋資料館」。その後に行ったのは舞鶴山の山頂、あの有名な「人間将棋」の将棋盤がありますね。その上を桜の花びらが舞っていました。今現在、彼は史上初の八冠を独占し、その後はタイトルを防衛していますね。ひとこと、凄い!

【山形県】 ぐんぐんと坂道を上るも、期待した雪は無いまま、「蔵王ロープウェイ」の山麓線の駅に到着。興味がそそられるも、秋の紅葉の頃に、妻と一緒に乗ることに決めました。そして「蔵王ライン」を走り抜け、R13に戻りました。

【福島県】 10年以上も前から行きたかった会津西街道(別称:下野街道)の「大内宿(おおうちじゅく)」。到着したのは夕方で、殆どの店が閉まっていたのは少し残念でしたが、わずかな観光客で、江戸時代から続く「半農半宿」の茅葺屋根の民家が街道沿いに建ち並ぶ集落の静かな雰囲気を味わうことができました。宿場の奥の子安観音堂付近から見た大内宿の風景が気に入っていたので、そこまで登って、同じアングルの写真を撮ることができました。会津鉄道会津線の最寄り駅は茅葺き屋根で有名な湯野上温泉駅(ゆのかみおんせんえき)に立ち寄るには、脇道に入る必要がありましたが、それに気が付かず、通過してしまいました。

【栃木県】 深い谷川沿いの廃墟になった幾つかのホテルを対岸から見ながら、栄枯盛衰の言葉を思い出した「鬼怒川温泉」。その後は、「ジル」の屋根に取り付けた地デジアンテナが接触しそうで、見上げながら走った「日光街道の杉並木」、その巨木に驚きました。

【東京都】 江戸川を渡ると、いきなり大都会になり、車窓風景はビル・車・人でした。銀座通り(中央通り)から日比谷通り、そして皇居を見ながらR246へ。旅が終わって、日本橋の信号停止中に撮った写真を見たところ、ビルの谷間に狭い空が写っていたことに気付きました。このような風景にキャンピングカーは・・・やはり似合わないですね。

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 急ぎ足で、訪れた場所でのことやその時の思いを綴りましたが、どうも「キャンピングカーの旅」ではなく、「普通のクルマ旅」の紀行文のような内容になってしまった気がします。
 そこで、この旅全体を「キャンピングカーの旅」の視点で見つめ直してみました。それが、以下の「最後のおたより」の内容です。