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近頃おもうこと

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その3


いまわたしは独り暮らし。
ほとんど毎日ひとりでいるが、同じルーティンの日常に充実感があるのであっという間に一日が終る。

ご近所さんが飼っている犬が散歩の帰りにうちに入りたがっているとかで、門扉を開けたままにしていると飛び込んで来る。犬の名前は小次郎君というが、わがやが好きらしい。飼い主さんは愛犬に引っ張られインターフォンを鳴らして入ってくる。私としても決まったように飼い主さんとお話ができるのはうれしいことだ。
これから寒くなる一方なので夕方の立ち話はきついかもしれないが、人と話す大事な繋がりだから嫌ではない。

わが家の並びと道を隔てたお向いの並びの人らは近所付き合いを好まない人たちで、終日門扉を閉め切っているので、この住居に転居してかれこれ30年越えてもそのことは一向に変わらない。

作品名:近頃おもうこと 作家名:笹峰霧子