続・おしゃべりさんのひとり言／やっぱりひとり言が止めらない
その129 トラウトサーモン
回転寿司、よく行きます。
僕はマグロが好き。そんなお店で出されるマグロは偽物とは言いませんが、その種類にも色々ありますよね。
マグロ好きと言っても、ホンマグロ（クロマグロ）の赤身だけが好物なんだけど、いつも用意されているわけじゃないし、お店によっては、インドマグロ（ミナミマグロ）で代替していたり、通常メニューのマグロは、キハダマグロかメバチマグロが多いですね。ビンチョウマグロなんてほとんど別ものだし、カジキマグロはマグロが付くけど全くマグロじゃない種類ですし。
でもまあ安いので、色々味わえて良しとしましょう。
それともう一つ、サーモンも人気のネタですよね。
・・・でもそれ、本当にサケですか？
『トラウトサーモン』って魚をご存じですか？
トラウトはマス、サーモンはサケのこと。
じゃ、その二つを掛け合わせたハイブリッドのこと???
山間部の渓流沿いのキャンプ場を利用すると、その道中によく見かけるのが養鱒場。
所謂サケ科の魚を養殖している業者だ。
結構あっちこっちの山の麓で見かけるので、地図アプリで検索してみると、（え!? こんなにいっぱいあるの？）って思っちゃった。
そこでどんな種類を育てているかって言うと、山間部じゃなく平地での養殖となると、同じサケ科のアユをはじめ、様々な魚種がいるもんだ。
ひと言でアユと言っても、天然アユと養殖のアユじゃ、全然違うんだ。僕は父の田舎で天然アユばかり捕って食べて来たから、スーパーで売ってるアユが油臭くて仕方ない。多分、養殖場のエサのせい。だから養殖の技術って重要なんだと思う。
でも山間部だと、アマゴとイワナの養殖場が多いんだね。
これらはアユよりちょっと高級品。アユと違って養殖ものでも喜んで食べちゃいます。
ま、イワナって渓流でのフライフィッシング（毛針釣り）の王様（女王と表現されることの方が多いのかも？）って感じで、深い山奥の川に生息し、30センチを超える尺イワナは釣り師の夢。
じゃ、アマゴってどんな魚？
これ美味しんだよ。ちょっとした炉端焼きなんかじゃ、アユ同様に塩焼きで出されてるし、レモンとバターでホイル焼きもいいし、甘露煮になって売られているのもよく見かける。
その生態を詳しく調べると、元々はサツキマスという魚が、アマゴの正体。
どういうことかと言うと、卵から生まれたアマゴが川を下って、海で40～50センチくらいまで成長したらサツキマスとなり、川を下らずにずっと淡水だけで育つと、せいぜい30センチくらいにしか成らなくて、それがアマゴと呼ばれて区別されている。そういうのを陸封個体と言う。
それに似た魚でヤマメというのがいるよね。
ヤマメはサクラマスという種類の陸封個体で、アマゴ同様に海に下らなかったものを指す。
僕の住む関西には、主にアマゴが多く生息しているから、それを食べる機会はよくあるけど、ヤマメは一度も食べたことないかも。
関西以外の地域では、ヤマメの方が一般的って言うから、今度地方に行ったら、ヤマメの塩焼きも食べてみたいもんだ。
でも違いって分かるかな？
琵琶湖にしか生息していないビワマスをいただいた時、「マスの中ではこのビワマスが一番美味しいんです」って紹介されたけど、分らんかった。（でも美味しかった）
そもそも普通の人は、川魚を食べることってあまりないと思うんです。
コイやフナなんか食べる？（僕は結構食べますけど、このネタはまたの機会に取っておきます）
ウナギはみんな好きでしょ？ でもそれ海溝レベルの深海で産卵し、稚魚が川に登って来たのを捕まえて淡水養殖されてるけど、元々は海の魚ですよね。
アユはどう？ 「それなら食べたことある」って人は多いと思う。
じゃ、味はどう？ 「塩味・・・」ってならない？ 塩焼きだとアマゴもイワナも同じ味に思えちゃう。
これが川魚があまり人気がない理由じゃないかな？
でもね、アユもサケ科の魚ですから、海に下ってるんです。でも大きさは最大でも30センチに届くかどうか。
でも例外もあって、アユにもアマゴやイワナのように、海に下らない陸封個体が存在するんですよ。
実は琵琶湖に生息するアユだけは一匹も海まで下らず、川から琵琶湖に下ったらそこで満足なのか、それ以上移動しないのだそうです。
結果、海よりエサの栄養が足りず大きく成れません。せいぜい10センチ程度で成熟して、それらはコアユと呼ばれて区別されています。
因みにこのコアユが全国のアユ養殖業者向けに出荷されたり、各河川に放流されたりして、その子孫は普通の大きさのアユに育つそうです。
こんな生態を知るとサケ科の魚って興味深いと思います。
もっともっといろんな種類がいるから、（いろんな生態があるなんだろうな）って思います。
じゃ、サケそのものはどんな魚？
英語でサーモンって言うじゃない。誰でも食べたことあるでしょ。
でもそれ、本当にサケ？ って冒頭の回転寿司の話に繋がります。