続・おしゃべりさんのひとり言／やっぱりひとり言が止めらない
その160 たまごサンド
小学生の頃、水泳教室の売店で母さんが、サンドイッチを買ってくれた。
プールの後って楽しさが先行して、あの日のたまごサンドの旨さは、今でもはっきりと覚えています。
ところで『たまごサンド』と書きましたが、違和感ありますか？
たまご、タマゴ、卵、玉子、いろんな表記がありますけど、どれを使うのが相応しいのか分かりません。
一般に『卵』は、鳥や魚など生き物の『たまご』を表して、『玉子』は料理やその素材としての『たまご』のことです。
かと言って、鶏卵を『ニワトリの玉子』、調理後に『ゆで卵』と表記することも間違いではないそうです。
僕は、やさしい雰囲気の食品という気がして、『たまご』が一番しっくり来たもので、10分くらい悩んだ末に『たまごサンド』で落ち着きました。
それが最近急にブームが来て・・・いや（なんで今頃、たまごサンドの魅力に気付く人が多くなったんだ？）って不思議でしたが、どうやらインバウンドが大きく関連しているようですね。
海外からの旅行者、特にアメリカ人の間で、セブンイレブンの食品クォリティが話題になってるそうで、特にコンビニおにぎりを食べに、わざわざ日本旅行に来る人までいるそうですから。中でもセブイレの冷凍ピザは、「アメリカのピザ専門店に引けを取らない」とか言われてて、コンビニパスタの評価もすごく高いらしい。
これよく解ります。アメリカのセブンイレブンに売ってる食品は、本当に不味いし（Sorry！）、形もいい加減だし、ソースなんかもかかってるところが疎らだったり、そのクォリティの低さには、（諦めて食べるものだ）という印象が強いからです。（ディスるつもりはありませんが、「この値段でこんなもの売ってるの？」が本音です）
アメリカ人も、日本のセブンイレブンで食品を買えば、その違いに驚くに決まっています。
それらを「アメリカの高級レストランで出だせるレベル」とまで評する人もいるくらいですから、いかにアメリカのコンビニのレベルが低いか、お解りになるでしょう。
そしてそのアメリカ人たちが、急に注目し出したのが『たまごサンド』なんだそうです。
（そんなの世界中どこででも、簡単に作れるでしょ）って思ってしまいません？
そんなことないんですよ。卵にも品質があって、生卵を食べられるような国は極めて少ないらしいですね。サルモネラ菌や殻に付くカンピロバクター対策が徹底されている養鶏場のものでないと、生では食べることができません。
海外でも料理で卵を半生状態で提供されることもありますが、ある程度熱が通っていれば、菌は減少し健康を害するリスクも下がります。でも、少しでも残っていれば、時間とともにまた増殖しだすでしょう。
料理してからすぐに消費されるレストランのような現場ならまだしも、お店に陳列しておくような販売方法で、半生ではリスクが高くなるのは仕方ありませんしね。（僕はレストランでも、カルボナーラで食中毒になったけど）
つまりコンビ二等では、固ゆでにしないとサンドイッチには使えないんです。ボソボソになりますよね。
そして何よりアメリカと日本で違うのは、パンの質です。
日本のパンは美味しいって話はよく聞きますけど、アメリカの一般的なパンは、これまたボソボソというよりガスガス？ 乾燥しかけてるような食感です。
日本で食べる専門店のハンバーガーでも、アメリカの名店のモノには、まだまだ及びませんが、いつもパン（バンズ）だけは勝ってると思います。それくらい日本のパンのクォリティが高い！
アメリカの卵とパンでたまごサンドを作ると、さらに丁寧さも欠けてしまえば、残念なものにしかならないという訳です。
しかし、最近のたまごサンドブームのおかげで、日本のコンビニのたまごサンドまでぶっとく進化しましたよ。具が多くなって、これは嬉しいうれしい。ここ数年で大きく様変わりした気がします。
コンビニでちょっと軽食を買う時は、僕は先ずたまごサンドを探してしまうんですが、昔はサンドイッチの中でも割と安い方だったのに、最近は高い方にシフトしてきました。
それは中に挟む玉子の量が多い訳ですから仕方ない。明らかにパンより分厚い具材の詰め込み方です。
味は、コンビニによっていろいろありますよ。マヨネーズの酸味やマーガリンの風味で違いは出ますけど、パンの柔らかさ、しっとりさでも違いがあったり、トータルで得点が高いのは、やはりセブンイレブンだと思いました。（単に僕の好みの問題ですけど）
じゃ（たまごサンドの有名店なら、もっと美味しいんだろうな）って思いますよね。
たまご焼きをサンドしてるのもあるそうですが、一度人気店のを食べてみたい。
でも僕の住んでる地域には、残念ながらそんなお店、一切ありません。orz
ですが、
先日、兵庫県の宝塚市に用事で行った時、サンドイッチで有名なお店に寄って、すごくお高めのたまごサンドを買いました。そのお店も『たまごサンド』と表記されていました。
それ、美味しかったぁ～
食パンに挟んであったのは、半生のスクランブルエッグと、砕いたゆで卵をミックスしたもので、薄ーく塩味がしました。味は予想以上に薄かったです。なので、マヨも入れたいな。黒胡椒ももっと。
だから、具材をマネして自宅で作ってみようと思いました。ワクワクして、やってみたくなったから。
ボウルにたまごの具をたっぷり作って、一人で食パン1斤（ヤマザキのダブルソフト 全粒粉入り）を食べきった。
だって、断然自作の方が美味しい。簡単な料理だもん。自分の好みに味付けするだけで、世界一のたまごサンドの出来上がり。
ん？ じゃなんでアメリカ人は、わざわざ日本にそんなもの食べに来るんだ？
やっぱり卵やパンの質の違いがネックとなって、これが自宅で作れないからなのか。簡単なのに可哀そう。
でも僕らがハワイで有名なかき氷、日本にはない現地食材でアレンジされたやつ、わざわざ食べ行くようなもんかな？
やっぱり食は、楽しさ先行でいいようです。
つづく