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人生の織物

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その10


東北へ行ったり来たりするのに要する電車の所要時間は、乗り換えを三つ合わせると9時間かかった。それでも身体はそれほど弱くなかったのでそのことを苦に感じたことはなかった。

半年の後、娘と孫は東北を去ることになりその時点からの行動は三名での暮らしとなった。行く先は関西で、アパートの転居を二回経て、夫の切なる提案で新居を建てることになった。

夫は病気をしていたので、二人の娘に自分の家を持たせて安心したいという気があったようだ。関西での新居が建って転居したとき、守りをしていた赤ん坊は小学一年生になっていた。小学生になってから孫は休みになると私の家に預けられて滞在するようになった。

私の家に長期滞在したのは手のかかる5年生辺りまでで、中学になってからは年に四回、正月、春休み、五月の連休、夏休みに母子が一緒に帰り数日で帰って行った。
その間六年生までは私も孫の居る家に出かけて家事をし、運動会と音楽会には娘と観に行った。滞在中ウィークデイの日中は娘は仕事に、孫は学校に出かけるので、持参していたコンパクトなノートパソコンでブログは更新していた。
詩のブログと、小説投稿サイトへの投稿はそのころからずっと続いているものだ。

作品名:人生の織物 作家名:笹峰霧子