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人生の織物

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その2


先日友人が譲り受けた家を借家にすることになり、私が委託している不動産を紹介した。幸い良い借り手が見つかったと喜んでおられ、不動産からも挨拶に来られて御礼を言われ、紹介して良かったと思った。

最近友達から電話があり、私が常連客となっている電気屋さんと何でも屋さんを紹介して欲しいと言われたので双方に取り次ぎをしたら、先方から紹介したことに御礼を言われた。自分が良いと思う業者だから紹介するので先方もうれしいのだと思う。紹介先の業者さんと友人が喜ぶのがとてもうれしかった。

私は物をもらうよりあげるときのほうがワクワクしてうれしい。でも物を持って来てくれた人にはその気持ちを喜んだほうが良いのかなと思う。

若い時に義母がスカートの布地を持って来てくれたとき私は受け取るのを遠慮した。それほど好きな柄でなかったことと、義母に物をもらうのを遠慮する気持ちもあった。義母はやさしい人だったので、その時穏やかに諭してくれた。

ひとが物をくれた時は嬉しそうにもらうのが、あげたほうもうれしいものだということだった。若気の至りで色々不快な思いをさせた義母には申し訳なく思っている。


 
作品名:人生の織物 作家名:笹峰霧子