刹那
時間が始まって138億年 この地が出来て46億年
私が私を意識し世界を知覚できるのはどれくらいだろう
80年あればよしとしよう
138億分の80年
46億分の80年
秒針のひと目盛りもないこの儚い刹那
私の生のうちに生き物の新種は生まれるだろうか
島は幾つできるだろうか
陸地の合体分離があるだろうか
氷期の訪れはあるだろうか
短すぎるのだ 私たちの生は
しかし、思う たかだか138億年
現実的で想像可能な数字である
いや待て 365を掛けるとそうではなくなるか?
私たちの宇宙が始まる前 異なる宇宙にも時間は流れていたことだろう
生き物がそれを知覚できたかどうかは分からぬが
もっともっと大きな永遠からすると 私たちの時間など 一瞬でもなく、無いに等しいのではないか
そんな妄想も浮かぶ
そんな人間の時間は これからどこまであるのだろう
妄想は続く