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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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ちょっと高すぎたのではないか

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 二、三日たって、院長から電話があった。
「ヤブ田センセイ、この前の話だけど、先方に話しておきましたよ。あとはセンセイと、H先生でつめてください」
私はうれしかった。〈これで何とかなるだろう。私の仕事が増えないですむ〉

 さっそくH先生と会った。
H先生は、背が高く浅黒く、精悍な感じである。
一瞬のうちに、年齢差を越えて、私を圧倒した。
どこかで見た顔だと思ったら、姪の出産の時、とり上げてくれたイケメンの産婦人科の医者に似ている。
私はこのタイプはどうも苦手だ。
戦う前から勝てそうな気がしない。
それでも勇気を振り絞って、精いっぱいの笑顔で言った。