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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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帰りの電車で人身事故だった

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 毎朝、抱き上げて庭を眺めることから、猫と私の一日は始まる。
猫はのどを鳴らして、鳥のサエズリに耳を傾ける。
そして、私のホッペタを一〇回ぐらいなめまわす。

 猫と私とは、生活のリズムが合っている。
夜私は、十時前に寝るが、猫もそのころ寝る。
朝私は、5時に起きるが、猫は、先に起きて、私が起きるのを待っている。
私から餌をもらい、ラジオ体操する(猫ではなく、私が)のを、興味深そうに見ている。

 苦労して育ったせいだろう。「よく出来た猫」だ。
あまり我がままを言わない。
お腹一杯になれば、あとは黙って寝ている。
朝の見送り、夜の出迎えは欠かさない。
寒い時は暖房代わりになり、つらい時には愚痴も聞いてくれる。