帰りの電車で人身事故だった
結婚は人生で最も重要なイベントであるが、これほど運に左右されることはない。
どんなに慎重に調査しても長期的な予測は極めて難しいようだ。(Sの意見による)
近年、天気予報の精度が高まったが、結婚についても天気予報なみになるのはいつのことだろう。
結婚後、結果がよくない場合、運が悪かったといわれる。
極端な場合には、「性格の不一致のため」夫が妻にバラバラにされることもある。
こういう人に比較すると、さほど幸せでなくても、とりあえず無事な人は、運がよいといえるのではないだろうか。
そんな事を先日Sに話したが、しばらく機嫌が悪かった。
〈自分のことを言われたと思ったのだろうか?〉
作品名:帰りの電車で人身事故だった 作家名:ヤブ田玄白