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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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「産業医」の研修会に行った

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医者だって、たまにはクレームつけてみたい



 クレームが多くなったが、今に始まったことではない。
私の小さいころも、それらしいのはあった。
子供のころ、親戚の家で、叔母さんが洋式トイレに腰を降ろした時、便器が壊れたことがある。
その瞬間、叔母さんは
「ちょっとぉー。これは不良品よぉ。メーカーに電話して取り替えさせましょう」と叫んだ。
私は子供心にも
〈便器が壊れたのは、おばさんのお尻が重すぎたせいだろう。
それなのに、不良品のせいにするのか。〉と驚いたことがある。
クレームにはこういう一面がある。

 しかし、最近のクレームは恐るべきものがある。
病院でも、患者さんの権利意識は高くなって、クレームが増えた。
クレームも、病院のためになる良質のものから、金品を目当てにしたヤクザまがいのものまでいろいろだ。
最近では悪質なクレーマー(モンスターペーシェント)対策として、「不当要求防止対策責任者」(警察署から発行)のステッカーが病院の要所要所に貼られている。
そのうち、診察する医者を護衛するため、ガードマンが控えるようになるかもしれない。