「産業医」の研修会に行った
小学校のころ、担任の先生は、
「困った時はお互いに助け合いましょう」と言った。
私たちは何でも助け合ったものだ。
お昼の給食で、「脱脂粉乳」のミルクが飲めないクラスメートの分も飲んでやった。
〈小学生に出来ることが、どうしてH先生には出来ないのだろうか?〉
しかし数日後、ようやく私は納得した。
〈「困った時、お互いに助け合う」ことはとても大切なことだ。しかし、
「お互いに困っている時は、助け合うのは難しい」のだろう」〉
あまり釈然としなかったが、諦めることにした。
作品名:「産業医」の研修会に行った 作家名:ヤブ田玄白